Yさんの小学生の子どもさんの話である。
計画的に何でもできるお姉ちゃんと違って、欲のないのんびり屋さんだと言う。
冬休み、児童館に連れて行った時、人気の遊びコーナーは行列だった。
一人の子どもが、待っている子どもが何人もいるのに独占して遊んでいた。
じっと待って自分の番が来たので、思い切り遊びなよと言ったのに、後ろを振り返って気にしている。そして、早々に切り上げて次の子どもにゆずった。
待っている人の気持ちが理解できるやさしさは、この子の宝だと。
私の息子も同じだ。職場からリンゴを1つ貰って帰ってきた。
「ダンボールに一杯あって、御自由にどうぞと書いてあったので」と言う。
私は、おばさん根性丸出しで「一杯あったのなら、2~3個貰ってくれば良かったのに」と言ってしまった。息子は「後から来た人の分がなかったら可哀相でしょ」と涼しい顔をしている。子どもの時から、サッカーの試合でも、相手がボールを奪いに来ると譲ってしまい監督に叱られていた。
もどかしく思うことも多かったが、他の人のことを考えることができる力は、偏差値では計れない。
母親ふたり、しみじみわが子を愛おしく思った。
平成26年1月15日 古賀 八重子