思い出
息子が結婚して、何だか遠くへ行ってしまったような気がする。
「男の子なんて生まなければ良かった」と思ってしまう時がある。
そんな時、古いノートが出てきた。
貝がら
子どもが、がんばり遠足で、浜岡砂丘へ出かけた。
先生から、お弁当に手紙を添えてくれるように指示があった。
私は、波打ち際の絵を描き「お土産の貝がら、楽しみにしているね」と書いた。
帰って来るなり「おかあさん、貝拾ってきた!手紙読んだよ」と言うので
「そう、貝拾っていかなければと思ったの?」と言ってしまった。
「ううん、拾っていかなくてはと思って拾ったんじゃない、拾いたかったから拾ったんだ」「おかあさんのために、ぼく、拾いたかったんだよ」
言われたからではなく、自分がしたかったからした、と。
そういえば、遠足が海だと決まった時から、「貝がらをおかあさんに拾ってくるね」と言っていた。
母親のために、貝を拾ってくる一途な思い、
忘れていた。
私は、今までに十分楽しみを与えてもらっていたのだ。
平成24年9月27日 古賀 八重子
2012年9月27日木曜日
2012年9月21日金曜日
看護支援相談室便り No.68
この頃、病棟をラウンドするのが辛い時がある。
堅い表情をした怖い看護師さんが増えているからだ。
応援の終了や退職者が増えて、余裕がなくなっているのだろう。
それでも、1~2年目の人達は笑顔を見せてくれる。
患者さんが、新人に癒されるという理由の一つかもしれない。
自分も、厳しい顔で仕事をしていた時があった。
夫の癌が再発して、出口のない暗いトンネルの中を歩いているような毎日だった。
心配してくれた学生たちの「いつも先生の笑顔にいやされているんです」という言葉にはっとした。
「ユーモアとは、にもかかわらず笑うこと」
人手不足、信頼していた先輩・同僚の退職、取り残される思い。
忙しさだけではない、先の見えない不安は人の心を萎えさせる。
負の連鎖が充満している病棟の空気を感じる。
「にもかかわらず」、「それでもなお」、人を受け入れる心の余裕を失わないでほしいと思う。
平成24年9月21日 古賀 八重子
堅い表情をした怖い看護師さんが増えているからだ。
応援の終了や退職者が増えて、余裕がなくなっているのだろう。
それでも、1~2年目の人達は笑顔を見せてくれる。
患者さんが、新人に癒されるという理由の一つかもしれない。
自分も、厳しい顔で仕事をしていた時があった。
夫の癌が再発して、出口のない暗いトンネルの中を歩いているような毎日だった。
心配してくれた学生たちの「いつも先生の笑顔にいやされているんです」という言葉にはっとした。
「ユーモアとは、にもかかわらず笑うこと」
人手不足、信頼していた先輩・同僚の退職、取り残される思い。
忙しさだけではない、先の見えない不安は人の心を萎えさせる。
負の連鎖が充満している病棟の空気を感じる。
「にもかかわらず」、「それでもなお」、人を受け入れる心の余裕を失わないでほしいと思う。
平成24年9月21日 古賀 八重子
2012年9月13日木曜日
看護支援相談室便り No.67
今、どうしたら看護師の仕事ができるようになるか、悩んでいるケースがある。
以前、指導した学生の中で、2人ほど「教育の力では変えられないかも」と思ったことがある。
二人とも、学科試験は合格できるが、実習にいくと、適切な行動ができなかった。
食事介助を見に行くと、ブラインドを下げた暗い中で、必死に食べさせている。
少し明るくしましょうと声をかければ、「はい、わかりました」と素直に従う。
シャンプーをしている時、泡が隣のベットの人に飛び散っていても気が付かないで、洗っている。最初は、緊張して、回りが見えないのだと思い、経験をつめば、できるようになると思っていた。
でも、状況を察したり、自分で考える力が弱いのだと解ってきた。
脳外科の医師から、「前頭葉の機能が正常値の半分しかない、指示待ち人間だから、司令塔がいなければ、大事な判断ができない。とても看護師としては無理だ」と言われた。
真面目で、言われたことは必死にやろうとする。二人とも、1年留年したが、一日も休まなかった。しかし、根本的な問題は解決しなかった。
「後は卒後教育の中で、育ててもらおう」と卒業させたが、就職先の看護部長から「どうやって育てたらいいか、わからない」と何回も電話がかかってきた。
結局、どこの病棟でも働けず、退職した。いまだに心に懸かっている卒業生だ。
メンタル面の弱い学生は、関わりの中で育てていけるが、教育の力だけでは困難だと思い知らされた事例だった。
毎日、一泊旅行に行くようなカバンにたくさんの本を入れて、病院にきているKさん、1週間、支援室で、図書の打ち込みをしてもらったが、真面目な仕事ぶりだった。
病棟では、吸引の操作はできるが、吸引されている患者さんへ思いが向かない、部分しかみることができないと言われている。指導する看護師さんの困惑もよくわかる。
何とか看護師として、働けるようになってほしいと思っているが、アドバイスできる方法がみつからない。
ただ生き方をふくめ看護師を選んだKさんに、働ける場所が見つかることを願っている。
平成24年9月13日 古賀 八重子
以前、指導した学生の中で、2人ほど「教育の力では変えられないかも」と思ったことがある。
二人とも、学科試験は合格できるが、実習にいくと、適切な行動ができなかった。
食事介助を見に行くと、ブラインドを下げた暗い中で、必死に食べさせている。
少し明るくしましょうと声をかければ、「はい、わかりました」と素直に従う。
シャンプーをしている時、泡が隣のベットの人に飛び散っていても気が付かないで、洗っている。最初は、緊張して、回りが見えないのだと思い、経験をつめば、できるようになると思っていた。
でも、状況を察したり、自分で考える力が弱いのだと解ってきた。
脳外科の医師から、「前頭葉の機能が正常値の半分しかない、指示待ち人間だから、司令塔がいなければ、大事な判断ができない。とても看護師としては無理だ」と言われた。
真面目で、言われたことは必死にやろうとする。二人とも、1年留年したが、一日も休まなかった。しかし、根本的な問題は解決しなかった。
「後は卒後教育の中で、育ててもらおう」と卒業させたが、就職先の看護部長から「どうやって育てたらいいか、わからない」と何回も電話がかかってきた。
結局、どこの病棟でも働けず、退職した。いまだに心に懸かっている卒業生だ。
メンタル面の弱い学生は、関わりの中で育てていけるが、教育の力だけでは困難だと思い知らされた事例だった。
毎日、一泊旅行に行くようなカバンにたくさんの本を入れて、病院にきているKさん、1週間、支援室で、図書の打ち込みをしてもらったが、真面目な仕事ぶりだった。
病棟では、吸引の操作はできるが、吸引されている患者さんへ思いが向かない、部分しかみることができないと言われている。指導する看護師さんの困惑もよくわかる。
何とか看護師として、働けるようになってほしいと思っているが、アドバイスできる方法がみつからない。
ただ生き方をふくめ看護師を選んだKさんに、働ける場所が見つかることを願っている。
平成24年9月13日 古賀 八重子
2012年9月6日木曜日
看護支援相談室便り No.66
美味しい話
新鮮でみるい(方言だがこれ以上適切な言葉を知らない)青唐辛子を売っていた。
大きくなりすぎると辛いし、小さいとシシトウと同じで、刺激がない。
採りたての丁度いい大きさの唐辛子を、今年仕込んだ、まだ麹と大豆の匂いが残る生味噌で食べるのは、夏の楽しみだった。
ツンとくる香りと、舌にくるピリピリとした刺激がたまらない。
自分で育てない限り、手に入れることはむつかしいので、ここ数年、あきらめていた。
それが閉店間際の野菜売り場にあったのだ。
まず酒の肴に生で食べて、残りはナスと一緒に丁寧にいためて甘辛く煮ようと、ワクワクして買い求めた。
自転車置き場で、ご主人に「いい青唐辛子が手に入って嬉しい」と言ったら「冬まで、味噌でつけておくと美味しい酒の肴になりますよ」と教えてくれた。
2年物の味噌がたっぷりあるから、漬けてみよう。
冬になったら、細かく刻んで湯豆腐にのせよう。
スモークサーモンやチーズにも合いそうだ。
一番いい時期に、素材を生かして食べる、これこそ食べる楽しみ。
平成24年9月6日 古賀 八重子
新鮮でみるい(方言だがこれ以上適切な言葉を知らない)青唐辛子を売っていた。
大きくなりすぎると辛いし、小さいとシシトウと同じで、刺激がない。
採りたての丁度いい大きさの唐辛子を、今年仕込んだ、まだ麹と大豆の匂いが残る生味噌で食べるのは、夏の楽しみだった。
ツンとくる香りと、舌にくるピリピリとした刺激がたまらない。
自分で育てない限り、手に入れることはむつかしいので、ここ数年、あきらめていた。
それが閉店間際の野菜売り場にあったのだ。
まず酒の肴に生で食べて、残りはナスと一緒に丁寧にいためて甘辛く煮ようと、ワクワクして買い求めた。
自転車置き場で、ご主人に「いい青唐辛子が手に入って嬉しい」と言ったら「冬まで、味噌でつけておくと美味しい酒の肴になりますよ」と教えてくれた。
2年物の味噌がたっぷりあるから、漬けてみよう。
冬になったら、細かく刻んで湯豆腐にのせよう。
スモークサーモンやチーズにも合いそうだ。
一番いい時期に、素材を生かして食べる、これこそ食べる楽しみ。
平成24年9月6日 古賀 八重子
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