17年前、「人間理解のための心理学」を執筆した時、生と死の心理のトピックで、中学生の自殺問題を取り上げた事がある。
「いじめによる中学生の自殺が続発している。死の恐怖を上回る恐怖が学校にある、ということである。自殺した中学生は、日記に(イルカ島のイルカの目を見たら悲しくなった。イルカは人間の言いなりになっているけれど、人間が人間のいいなりになるなんて・・・)と書き遺している。最後まで自分らしくありたいと言う人間としての尊厳が守られなくなった時、人は死ぬ。・・・無視され、いじめられ続けた少年たちは、生きながらにして、心理的死、社会的死を味わっていたと言えるだろう。・・・
希望の小窓を閉じさせないサポートが大切である」
理不尽な形で人生を終えた中学生の悲しみや家族の無念さを思うと、言葉がない。
しかし、同じように、いじめてた中学生の心の闇を思う。
何て寂しい人生を生きているのかと思う。
近くに、彼らを救う大人はいなかったのだろうか?
亡くなった夫は、どんな生徒にも先入観なく入っていく人だった。
悪いことをしていれば、躊躇なく叱った。
でも、その後「元気か?」「夏休みの予定はあるのか?なければ家に来い。海でもいいぞ」「元気が余っているなら柔道をやらないか」等と声をかけていた。
何より仲間を大事にしないといけないと言い続けていた。
夫にとっては、生徒も同じ仲間をして大切にすべき人間だった。
守ってくれる人がいる、守りたい人がいる、そんな幸せを思う。
平成24年8月21日 古賀 八重子