2012年7月24日火曜日

看護支援相談室便り No.60

短歌をやっていて良かったと思うのは、共感できる歌やいい表現に出会えた時だ。
美しい花や絵を見た時のようにときめく。
今回の歌会は、雨で二番煎じが終わらなかった農家や、急に仕事が忙しくなった人が居て二人だけの会だった。
しかし、Hさんの歌は共感でき、世界を広げてくれた。

それぞれの緑を持ちて木々達は、けもののごとく揺れて鳴りいる

黄味帯びた再生紙で届く通知書は「主文」で始まる「後見人許可」

緑を輝かせていた新緑の木が、台風でしなり狂い鳴くような声をあげている状態、
障害者になった弟さんの後見人通知の事務的文書が、再生紙に印刷されていたことに悲しみと覚悟の中で、少しほっとした気持ち。
私は、二首の歌に思いを重ねることができた。

歌会の後も、Hさんが読んだというバージニア・ウルフの
「精神の独立のためには自分一人の空間と何がしかの収入が必須だ」(私ひとりの部屋)という言葉に盛り上がった。
この会には、私の大切にしているものがある。

平成24年7月23日  古賀 八重子