2012年7月3日火曜日

看護支援相談室便り No.57

やはり「北風より太陽」だと思うことがあった。

支援室には、ささやかだが図書室があり、貸出しをしている。
いくら催促しても返却してくれなかった人が「本を返しにきました」と来てくれた。

貸し出して1年以上たった本だったが、催促に行っても、顔もみてくれず「探してみます」と言うだけで連絡はなかった。
貸出し規定には、冊数や機関は定められているが、紛失した場合の責任については定められていない。でも失くしたならそれなりの手続きをしえほしいと、メールを送信し続けたが反応はなかった。
今回、その人が看護研究のメンバーになり、1年間関わることになった。
私は、自分の気持ちに嘘がつけない人間なので、これから1年間、関わっていくことを思うと、正直ゆううつな気持ちになっていた。
こんな気持ちのまま指導はできないと考え、最初に図書の事を解決しようと思った。
しかし、講義のすぐ後、すがるような目をして「研究はやった事が無いので心配です」と言われると「文献をさがしながら、少しずつ進めていこうね」という私の中には、こだわりが消えていた。
彼女は、仕事の帰りに、文献をさがしにくるようになった。

そして、本は返ってきた。
6400円の本が返却されたことより、まっすぐに目を見て話せる人が、増えたことがうれしい。

平成24年7月2日  古賀 八重子