2012年6月12日火曜日

看護支援相談室便り No.55

私は、厳格な父に育てられ、しっかり者の長女を演じて来たので、甘えるんが苦手である。
 しかし、先日の大雨で、安倍川駅で2時間近く足止めされた時、迷惑を承知で、友人に助けをもとめてしまった。
 前日の大雨の時は、すぐにタクシーで静岡駅に行き、東海道線で帰ることができた。
 新幹線は運転を見合わせていた。
 そのため、安倍川に行ったほうがいいと判断したが、静岡~掛川間が不通になっていた。
 待合室もない駅で、いつ動くかわからない電車を待ったが、限界になり、静岡に行って新幹線に乗ろうと思った。しかし、タクシー待ちの行列が続き、いつになるかわからなかった。
 安倍川に住んでいる友達は、小学生の子供もいて、夕食時だと思うと躊躇したが、「今日は帰れないかもしれないぞ」と話ししている声が聞こえ、不安になって電話してしまった。
 友達は、すまなそうに「今、体調不良で休んでいる、少ししたら行けると思う」というので、「大丈夫、何とかなるから」とあわてて電話を切った。かけなければよかったと後悔した。
 5分位するとご主人が帰ってきたので、迎えにいくと電話があった。固辞したが、もう出たからと言われ乗せてもらうことにした。電車で4分の所を、40分かかった。
 帰りも同じように時間がかかると思うと恐縮したが、初めてお会いしたご主人も気持ちよく送ってくれたので、「地獄で仏」の思いで感謝した。
 感謝の気持ちをどう伝えようか、考えているうちに、メールが入った。
 「お待たせして申し訳ありませんでした。先生の顔が見れて話ができ元気がでました。ありがとうございます。何かありましたらいつでも電話下さい。今度はすぐに伺います」
 涙がでた。こんなふうに優しくされていいのかと思った。私は、彼女に何をしてやれるだろう、何をしてきたんだろうと考えると、もったいなくて身が縮んだ。
 でも、今、甘えたことを、後悔していない自分がいる。

平成24年6月12日  古賀 八重子