2012年5月31日木曜日

看護支援相談室便り No.53

帰りの電車は、いつものように満員だった。
何とか乗ったが、男子高校生のカバンが胸に当たって痛い。
一駅か二駅で空くだろうと思って我慢していた。
高校生たちは、無言で携帯電話を操作していた。
そのうち、一人が気が付いて、「オイ」と声をかけ目配せしてくれた。
隣の高校生はすぐバックの位置を変えてくれた。
「ありがとう」というと、4人ともこちらを見て、あたたかな目をして笑った。
バラバラに見えて、ちゃんとつながっている。
気持ちのいい若い人を見た。

 先日は、同年輩の女性のステキな交渉術をみせてもらった。
入り口付近に女子高校生が4~5人固まっていて、身動きができない状況だった。
ただ、電車の中ほどには空間があって、詰めればまだ乗れる余地があった。
その人は「あなた達は何処までいくの?」と声をかけ、「藤枝」と聞くと「私は、焼津で降りるの、あなた達が中まで詰めてくれると助かるんだけど。お願いできる?」と笑いながら頼んでくれた。
私は、なかなか「もう少し詰めてくれませんか」と言うことができない。
相手の不快な反応や、困ったという心の動きを考えると、ひるんでしまう。
いとも簡単に、高校生を動かしてしまった女性に、見とれてしまった。

平成24年5月28日  古賀 八重子