2011年10月11日火曜日

看護支援相談室便り No.27

「まだ仕事と人生、両立できないよ」

若い人は、時々面白い表現をする。その新鮮さに驚くことがある。
父親からの電話に、「そんなこと、わかっているけどできない」
「私は一生、今のままかもしれない」と言った後の言葉だった。
彼女が何で悩んでいるかは、個人情報だ。
ただ、私は、「今、辞めないでほしい」と言い続けている。
ずっと我慢して、いい子を演じてきた彼女が、少しずつ自由になって、わがままを言ったり、甘えたりできるようになっている。
もう少しで楽に生きられるようになると思う。
でも、ここ2ヶ月、私達は、同じことを言い合っていた。
私は、待つ苦しさに、少しイラついていた。
そんな時の彼女の言葉だった。
人生=仕事のように生きてきた私にとって、彼女の言葉は新鮮だった。
少しだけ、彼女の心の中が見えた気がした。
私と違う世界で、揺れているのだ。
霧深い山を登っていて、少し視界がひろがった時のような気分になった。
いや、本当は、彼女の気持ち、よくわからないけど、それでいいと思えた。

「みんなちがって、みんないい」のだと。

平成23年10月11日   古賀 八重子