「看護がこんなに楽しいものだったなんて!」
教員研修の看護実習生のKさんが、満面の笑みで飛び込んできた。
「久しぶりに患者さんと、ゆっくり話ができて嬉しかったです。施設からの入院で、面会もなく傾眠状態の患者さんが、昔の話しをする中で、中学校の校歌を歌ってくれたんですよ。上手くしゃべれなくて、殆ど口をきいていなかった患者さんも、ゆっくり話すことで反応を示し、コミュニケーションがとれたんです。」
80代後半の寝たきりの患者さん達も、人と話すことで、脳も聴力も活性化し、いきいきした表情になった。頻回に鳴らしていたナースコールも減少したと言う。
毎日、時計だけを見て暮らしているという患者さん、後は地獄へ行くだけだと言っている患者さん。
でも、皆、話がしたい、聞いてほしいと思っている。
「こんな風に患者さんとゆっくり話しをする、ボランティアをしたいと思った。看護師としての視点を持ちながら、本を読んだり話をしたりして、刺激になるような関わりができたらいいですね。」
もちろん、これは看護そのもだ。
しかし、今の臨床では、むつかしいことだ。
グループホームに居る母も、3ヶ月で無表情に変ってしまった。
私も、そんなボランティアを最後に役割にしようかな、と相槌を打ってしまった。
7月28日 古賀 八重子